2014年3月21日金曜日

ゴッホの手紙の中にあった、描画に関する思想


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ゴッホのデッサンは形の忠実性という観点から観ると、あまり上手だとは思えない。

ところが、ゴッホの手紙(弟やベルナールなどの友人に宛てた)の中に、こう書いている。

頻繁に書いていることなのだが、

■色彩の調和と不調和によって生ずる効果を、大胆に誇張しなければなるまい。

■正確なデッサンと色彩はおそらく追求しなければならぬ要点ではあるまい。なぜかというと、鏡の中に写る現実は色彩とかその他いろいろなもので定着できるとしても、絵ではないし、写真以上のものにはならないのだから。


・・・というような姿勢だから、ゴッホは空想で絵を描くことは苦手な画家ではあったけれども、現実の形や色彩のデフォルメは大胆に意図して行っていたと見るべきだろう。

当時確立してきた色彩の理論、3原色や補色とかの関係、その他は大いに気にかけていたようで、色使いには、意図的なものが大いに含まれる。

見たままを写真の様に古典的に描くということは、重視していなかった。
別の手紙では、やたらめったら写真の様に描く連中・・・とか書いて、写実的に古典的に描くやり方(アカデミックな描き方)を否定的に捉えていたようだ。




 

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