2014年9月13日土曜日

仙台鉄道44kmの歴史

「仙台鉄道」とは、かつて宮城県仙台市の通町駅と古川市(現・大崎市)の中新田駅(現・西古川駅)を
結んでいた軽便鉄道である。
軽便鉄道としては珍しく44km弱の長大な路線を保有していた。

通町 - 北仙台(→社北仙台) - 東照宮前 - 八乙女 - 七北田 - 山ノ寺 - 陸前大沢 - 黒川小野 - 富谷 - 志戸田 - 吉岡 - 大童 - 大衡 - 本町 - 王城寺原 - 加美一ノ関 - 西四竈 - 四竈 - 鳴瀬川 - 加美中新田 - 中新田(→西古川)

http://yaplog.jp/sendai_kaze/archive/448



2002年2月、黒川郡4町村が2025年(平成37年)には20万9873人まで人口が増加するとの仮定の上で、
軌道を中心とした郡内の公共交通機関の将来像の報告書を公表した。
「報告書」では、最も実現性が高いとされた泉中央-泉ヶ丘-大衡の建設費が、
地下鉄南北線延伸で530億円、ライトレール (LRT) 新設で468億円であり、
これに大郷町や利府町(2000年(平成12年)国勢調査人口:2万9848人
を何らかの形でつないで循環するとした。

しかし、仙台市が1999年(平成11年)に「アクセス30分構想」を策定し、
郊外への人口集中地区拡大よりも
都心回帰や市内の軌道沿線に人口が張り付くコンパクトシティを志向するようになり、
仙台市地下鉄東西線新設とオムニバスタウン推進に傾注する中、
地下鉄南北線延伸には消極的となって構想は前進しなかった。

仙台北部中核工業団地やその周辺では、2007年トヨタ自動車東日本が進出を表明すると、関連企業や電子機械工業の進出が次々発表された。
すると黒川郡および周辺では、仙台都市圏環状自動車専用道路の整備や、
大衡ICおよび三本木PAスマートICの新設、国道4号富谷大和拡幅や県道大衡仙台線などの幹線道路整備が進んだ。

また、富谷町が人口増により「市制検討プロジェクトチーム」を発足させた。
このような経済活性化を背景に、2009年 5月25日に開催された
緑の未来産業都市くろかわ建設推進協議会」の同年度総会で、企業の従業員の足を確保するためとして、
2002年(平成14年)公表の「報告書」で示された構想の推進を各首長などが求めた。
しかし、宮城県も仙台市も費用対効果を疑問視して、同構想の推進に否定的な立場を崩さなかった。

なお、富谷町が見込み通り2016年(平成28年)4月に市制施行したとすると、
宮城県内で軌道が通っていない市は富谷のみになる。

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