2014年1月7日火曜日

19世紀後半のパリ

19世紀半ば、ちょうどゴッホが生まれた(1853年)ごろに写真術がパリで発展をし、すぐさま世界中に広まるほどの威力でした。
たかだか160年ほど前の事です。

当時、細密画や肖像画で、写実的に優れていた優秀な画家の中で、自分の仕事がなくなると思ったりして、写真家に転向して生活の糧にした人も相当数いたということです。

そんな中で、セザンヌは風景画を主に、描いていました。
振興勢力の写真に負けないような絵画の独自性を確立させたいという目標があったようです。

人物画は瞬間の動きを見事に捉えるドガやトゥールーズ=ロートレックなどには劣ることは明白だったし、セザンヌも苦手意識があったということです。ですが、風景画で培った確固とした構図の力強さなどが人物画だったらどんなふうになるだろうかということなどで、人物画も描いてみることになりました。
小さい頃、(川での)水泳が楽しかったということから水浴の絵は描いていたものの、風景画の様にどっしりした感じで人間を描くので、人があたかも1個の岩のような感じということもありました。

ですが、その存在感というのが、後世で人気が出てきたようです。名声が高まり高額で売買されるようになりました。

また、ゴーギャンは浮世絵の影響を受けたり、本来、自然界には輪郭線などないのだという絵画理論の古風な制約に囚われることなど馬鹿馬鹿しいということで、今でいう日本の漫画みたいな描き方(輪郭線があって、中の色が平坦)を提唱したりしました。物質文明に対する批判もあったようです。影や陰をつけるような、ちゃちな絵画理論に囚われることも嫌ったようです。

色々な考え方があったわけですが、写真術が益々の隆盛を極める中で、写真のような絵画が上手だということで人気を博すことはもうあり得ないと思いますがどうでしょう。

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